今年の正月料理は、つまり「おせち」は、3階の娘からのおすそ分けだった。なんだかカミさん、松前漬けと紅白なますを作ったきりで、随分とのんびりした正月だったようだな。娘からのおすそ分け、って言っても「分けて」くれたんじゃないよ。ちゃんと2家族分を作って、一応ちゃんとした品数と量がウチに届いたんだった。
そんな訳で我っち、大っきくないタイと、ナマコだけを扱うだけで済んじまった。存在感、段々と薄れるなあ~。
これがタイ。
おせちの後にナマコと共にちびちびと。
そんな正月の魚だったから、その後、何となく物寂しい気分が抜けてなかった。で、きのう、たまたま覗いた市場で、メジナを見かけてね、我っち、これまで扱ったことない魚だったんで興味本位で買っちまった。初めて見たんじゃないかな。眼の下15センチ足らずの小魚だ。成魚がこの大きさなのか、それともこれは子どもなのか、我っちには知識がない魚なんだった。
黒くて強い皮、しっかりと大きいウロコ。うん、これなら皮を引かずに刺身がいいだろ、てんでやっつけてみたんだよ。ウロコもそうだけど、小振りな体の割には、太くて強い骨には驚いた。ウロコも骨も、こりゃタイ並みじゃないか!
皮ごとコリコリと噛んで楽しめた正月以来の刺身でした。