高校では美術や広告に詳しいセンセが居て、かなりのことを勉強さしてもらった。そのひとつに、いまで言うなら“ハイソ”にあたる「上級社会」の暮らしぶりがある。いや、正しく言えば一般市民を、いかに上級意識に誘い込むかの方法論だった。
この前、日本橋の三越本店に行ったらば、階段の踊り場にこんなチラシが残されてた。
で、思い出すのが高校の勉強のこと。こんな有名な広告キャッチフレーズがあったって話なんだ。フレーズは覚えてるけど、それがどんな背景で作られたのかは、勉強のときには教えてもらえなかったと思う。だから今回、検索だ。(いまは便利だねえ~♪)
まずは、そのキャッチフレーズをご紹介しましょ。
今日は帝劇 明日は三越
これですよ! 東京市民にひろく、上級生活者の夢をかもそうという狙いがある。
この広告、先に書いたように生まれた背景なんぞは知らないから検索の結果によれば、明治44年に帝劇がスタートして、その無料プログラムに載せた三越の広告だってことが判った。キャッチフレーズの作者は、当時、三越の社員で浜田四郎さんってことだった。広告の絵付けは竹久夢二だったらしいね。
いわゆるハイソな世界に誘い込む要素は万全じゃないか! あこがれを持たせる広告活動は、いい意味で言えば人間の上昇意識を働かせる。悪いことじゃない。我っちだってその世界に片足は差し込んでたから、。悪いわけあるはずない! ダハハ~。
「おいしい生活」てな名作コピーは、ビジュアルの助けで、フツーの人たちを“ハイソ”側に引き寄せたんだけども、我っちはそこまでには至らなかったってことで、無念なり。