ハンセン氏病、って言ってたのはいつまでだったのかな？ いつの間にか「氏」が取れちゃってハンセン病になってる。ハンセンって名の医者が菌を発見して、その菌に感染したのがハンセン氏病と言われてきた。いわゆる「らい病」だね。
今回の安倍ちゃんの決断は良かったな。ハンセン病の患者はもちろんだけども、その家族なども感染の元になるって理由で、強制的に隔離されるというひどい扱いを受けていた。その非人道的な政策の被害者ともいえる家族に対しても、謝罪と補償を与えることにして、裁判への控訴を見送ったんだ。ハンセン病の感染力は非常に弱くって、強制隔離をするほどのもんじゃなかったってことね。
映画「ベン・ハー」では、主人公が会いに行ったのは、ハンセン氏病で療養中の母と妹だった。手の届く近距離で話しつつ、母・妹の顔や首筋に手をやり、優しくなでてあげる。そこには偏見も感染恐怖も無い。世界ではローマ時代から、強制隔離なんて残酷な発想とか政策は無かったってことだよね。でも日本ではたしか明治のころから始まった強制隔離が、たくさんの人を苦しめたんだった。