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Channel: 海比古の酔いがたり
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このたびの旅のはなし:九度=村上という場所

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新潟に入るちょいと手前(もち、北側になりますね)に、村上ってとこがある。ここは我っちにとって2つのつながりを感じる場所だ。若いころバイトで日本料理店の板場に入り込んだことがあった。そこの板長さんが村上出身で、我っちは日本料理のナンタルかを教えてもらった気がする。魚のさばきはある程度身についてたけど、大根の千切りの手順とか配膳のきまりとか教えられたな。それがつながりのひとつ。そして歳も40に近まったころ、新宿で初めて出会った日本酒「〆張鶴しめはりつる」の心地よい咽喉ごし、が、もひとつのつながりだった。
だから立ち寄ってみたよ。三面川って川があって、秋の空気が冷たくなるころ、鮭が遡上する。地元の人たちはそれを腹開きにして塩をまぶし、寒風の中で吊るして乾燥させる。「塩引鮭」と呼ばれる、この地の名産品だ。焼いて食ってみるとひと味、ナニカがちがう。塩味がなんというか豊かなんだな。
三面川をちょいとさかのぼった集落で、おばちゃんに訊いてみた。「塩引鮭あります?」。すると「もう、時期的にないよ」「今の時期にはもう、村のみんなが去年のモノ、食べてしまってる」「駅前には専門店があるから、在庫はあるかもね」と。ならば駅前に、と走る。たしかに専門店があって手に入れることができた。でもやっぱり、写真撮るの忘れてたな。心、緩んでたね。カタログみたいなのを貰ってたから、それを紹介しましょう。

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店のお姉さん(いや、若いけどお母さんだな)によると「ここ村上は、皇后さまになりたての雅子さまの本籍地ですよ。いまは町のお祭りの期間でもあるんですが、新皇后さまを祝って、きょうも “おしゃぎり” が出ますよ。見ていきますか?」だって。神輿の類が練り歩くようだな。せっかくだけど我っち、里心が強くなってる。帰んなくちゃ。
というわけで村上では塩引鮭の半身分を2つ購入、ひとつはブロ友さんに。も一つはウチのカミさん宛てに送ってもらうことにした。村のおばちゃんも、この店のお母さんも、なんとなく親身で穏やかで、いい土地柄を想わせたね。




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