暑くなるって予想なのに、9時過ぎにウチを出て神田神保町と渋谷に行ってきた。地下鉄オンリーで。
神保町駅に降り立つのは何年ぶりだろ。たいがい出歩くときはチャリかバイクだから、地下鉄の路線図は頭に入ってても、駅の細かいとこは知らないんだよ。神保町駅ってのは、分かりづらいねえ~。階段のぼったり下ったりUターンしたり。岩波ホールの位置は知ってるから、駅のどこから出ればいいかは分かる。でも、その出口番号の表示が分かりづらいんだ。まずは三省堂書店を目指してたから、ま、ヘンなとこから地上に出て三省堂へ。
PCの手筈本を買った
そして岩波ホールへ。アンジェイ・ワイダ監督の遺作「残像」を観に。実在だった画家で美術教師のストゥシェミンスキの晩年の活動ぶりが描かれてた。彼は一次大戦で右脚をうしなってて松葉づえ姿だ。ミンスキ(略してゴメン)は学生に、「事象を見たその後、脳裏に浮かぶのは事象そのものじゃない。それは色であり、見たはずの事象の名残なのだ。それを残像という」と定義する。トップシーンは屋外授業で、学生たちは丘陵のあちこちで思いのままに写生をしている。ミンスキは丘の頂上に居る。新参希望の女子学生がやってきて「先生はどうやって降りてくるの?」と。するとミンスキは松葉づえを抱いたまんま草の上をゴロゴロ転がって降りてくる。他の学生も笑いながら同じように転がり下りる。
ラストシーン。ミンスキはスターリン圧政下で、やっとの思いで得た何度目かの仕事でマネキンにスカーフを掛けようとして脚を取られ、転倒。衝撃で死ぬ。横たわったマネキンに紛れて横たわるミンスキの姿。トップシーンと重なる「残像」なのだ。
神保町から渋谷まで、再び地下鉄。夏のズボンを求めにセンター街へ。裾上げに40分ほどかかるって言うから、昼めしだな、と、道玄坂横の路地にあるちゃんぽんの店「長崎」を目指した。ああ、土曜日の午後1時20分ころだ。店の前は10人ほどが並んでた。最後尾につくと、その最後の男氏が言うに「私のとこで売り切れだそうですよ」だって! あきらめて近くの中華店で、タンメン・餃子・ビールで済ませた。
まだ時間に余裕があるから桜が丘方面へ歩く。
これはつや姫日記さんの「芭蕉坂」に対抗した「海比古坂」の様子です
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ズボンの店に向かいます。まだ時間はある。30年ほど前まで会社があった近くを散策したり、さっきのちゃんぽん店をカメラに収めたり、道玄坂で昔から有名な百件店(ひゃっけんだな)をブラブラ~。
ちゃんぽん店「長崎」は、ホントに売り切れ
百軒店商店街はあいかわらずのゴチャ感いっぱい都議選が近いから街じゅうにポスターがある。右下がりの画面区切りは、人目を引くためのデザインのセオリーだ。自民党も共産党も、参謀は居るってことだな。↓こうして裾上げの終わったズボンを受け取り、地下鉄渋谷駅へ。思いっきりグル~~っと回って、清澄白河駅でのりかえ、蔵前まで。ウチについたらとりあえずのビール! でした♪ 暑い中、よくも歩いたもんだ。お・し・ま・い