この前、地口行灯作者を訪ねた記事をアップした。
最後のほうで「ドヤ街」ってな言葉を使ったけど、その後、その系列の言葉をちっとばかし探ってみたんだ。
ご存じのとおり「ドヤ街」は「宿街」のことで、「宿」を「どや」って言い変えたんだね。これ、倒語(とうご)って言うらしいよ。そこで思い当たるンが次のような言葉たち。
●ダフ屋=====札屋(馬券、車券、舟券mなんぞの世界かな)
●ちくる=====口る(陰でいろいろやる、ヤな奴が居る)
●どさ回り====里回り(濁点にしてゲスっぽくしてる)など。
戦後に隆盛を見たバンドの世界じゃ、結構にこんな言葉が増えたね。
●ヤノピー(ピアノ)
●ス―ベ(ベース)
●C調(調子のいい)
●びーた(旅)
●ヒーコー(コーヒー)
●なおん(女)
●でーはー(派手)
●とうしろう(素人)
でも、つきあいのあったM・Cさんは、こんな言葉は使ってなかったナ。
バンド関係じゃなくても、影響を受けたのか、または業界からオーバーフローしたのかこんな言葉もある。
●しーめ(飯)
●しょば(場所)
●グラサン(サングラス)
●げーはー(禿)
●まいうー(旨い)
なんとなくヤクザな匂いのする言葉たちだけど、そんななかでも、鼻っ柱の強さよりも何かしらの情念を感じさせる言葉「やさぐれ」は我っちの好きな言葉だ。「やさ」は「鞘」のことで、じつは生家を指す。納まるべきところ、ってな意味。「ぐれ」は、ぐれる、であって、外れる、飛び出す、ってことだね。
倒語は隠語としても多く使われた。説明なしで3語を揚げとこう。
●ぱいおつ
●ぽこちん
●こーまん
そして最後に難解な言葉をさしあげましょう。全部をかなに直して逆さ読みしとくれ。回文じゃないよ。
「鯛釣り舟に米押しダルマ」
失礼しました。礼!!!