大相撲・北の湖理事長が亡くなったね。残念だ。
横綱現役のころの北の湖を、我っちは大好きだった。世間は「憎たらしいほどに強い」てな見方をしてたんだけど、それもこれも土俵上の迫真の取り組みを見せたからなんだね。
土俵下に投げ飛ばした相手力士に手を差し伸べることなんか絶対になかったし、負かした相手に一瞥もくれず、自分の土俵ぎわに戻って相手が土俵に上がって来るのを待ってた。そして礼。
すばらしい。土俵は勝負の場だと、無言で語ってたと思う。そんな北の湖が大好きだった。
今朝、所用で出かける途中に、江東区清澄の北の湖部屋まで回り道し、心をこめて弔問を済ませた。玄関は閉まり内も外も人けはなかった。玄関先で手を合わせ拝礼。
立ち去ろうとしたところに、日経新聞の記者だと名乗る青年が、話を聞きたいとインタビューを申し入れてきた。すでに述べた土俵上の北の湖の態度が好きでたまんなかったこと、左四つに組んで引きつけの強かったこと、兄弟弟子などと楽しい酒を飲む人だったことなど、しゃべったよ。
我っち、取材は随分とやってきたけども、やられたのは数回ていど。
質問に答えるってのは、難しいね。
北の湖さん、やすらかに。