十五夜なんだってね。双眼鏡を持ち出して眺めてみたよ(即物的で、ヤだね)。ちぎれ雲にときどき隠されながらも、まん丸に輝いてた。
高島易断の暦を開いてみると、十五夜とともに干支欄には「きのえね」って出てる。めでたいじゃないの!
で、我っちの意識は、めでたい甲子園に飛んじゃうんだよね。ナンでめでたいか。それはね、12の干支(えと)と、10の干(じゅっかん)を組み合わせて60の暦を形づくってて、その最初の組み合わせが「干支の子 =ね」と「10干の甲 =きのえ」だ。つまり「甲子 =きのえね」ってわけ。還暦ってのは、この60年を一回りしためでたい節目ってことで祝うんだ。
そうそう、ナンで甲子園に飛んだかって言えば、甲子園球場が竣工したのが大正13年(1924)で甲子の年ってことで、めでたいから甲子園って名づけたんだね。工事中は何とかいう地元の地名のついた野球場兼運動場だったらしいよ。いい年まわりに完成してよかったじゃない♪?
せっかくだから高島易断暦から引き写しで、十干干支(正しくは干支 =かんし)って言うそうだ。
まず十干を。
甲きのえ、乙きのと、丙ひのえ、丁ひのと、戌つちのえ、己つちのと、庚かのえ、辛かのと、壬みづのえ、癸みづのと
つぎに干支を。
子ね、丑うし、寅とら、卯う、辰たつ、己み、午うま、未ひつじ、申さる、酉とり、戌いぬ、亥ゐ
でもって干支だ。60あるんだから、書きだす我っちの身にもなってね。
甲子きのえ ね、乙丑きのと うし、丙寅ひのえ とら、丁卯ひのと う、戌辰つちのえ たつ、己己つちのと み、庚午かのえ うま、辛未かのと ひつじ、壬申みづのえ さる、癸酉みづのと とり、甲戌きのえ いぬ、乙亥きのと ゐ、丙子ひのえ ね、丁丑ひのと うし、戊寅つちのえ とら、己卯つちのと う、庚辰かのえ たつ、辛己かのと み、壬午みづのえ うま、癸未みづのと ひつじ、甲申きのえ さる、乙酉きのと とり、丙戌ひのえ いぬ、丁亥ひのと ゐ、戊子つちのえ ね、己丑つちのと うし、庚寅かのえ とら、辛卯かのと う、壬辰みづのえ たつ、癸己みづのと み、甲午きのえ うま、乙未きのと ひつじ、丙申ひのえ さる、丁酉ひのと とり、戊戌つちのえ いぬ、己亥つちのと ゐ、庚子かのえ ね、辛丑かのと うし、壬寅みづのえ とら、癸卯みづのと う、甲辰きのえ たつ、乙己きのと み、丙午ひのえ うま、丁未ひのと ひつじ、戊申つちのえ さる、己酉つちのと とり、庚戌かのえ いぬ、辛亥かのと ゐ、壬子みづのえ ね、癸丑みづのと うし、甲寅きのえ とら、乙卯きのと う、丙辰ひのえ たつ、丁己ひのと み、戊午つちのえ うま、己未つちのと ひつじ、庚申かのえ さる、辛酉かのと とり、壬戌みづのえ いぬ、癸亥みづのと い。
そして、甲子きのえ ね。めでたく還暦ってことになる♪
こうして書き出してみると、やっぱり還暦までを生き抜くってのはすごいことだと思える。いまでこそ100歳まで生きるお人は多いけど、還暦ってのはそれなりに意味深い人生なんだと思えてくるんだ。